ヨーロッパ産業遺産の道 (European Route of Industrial Heritage, ERIH) は、ヨーロッパで特に重要な産業遺産をつなぐプロジェクトである。このプロジェクトの目的は、従来個別の保護にとどまりがちだった産業遺産に横のつながりを促し、ヨーロッパ共通の工業化に関する遺産や遺物への関心を創出することにある。同時にERIHは、地域、町、遺跡などによる産業史の開陳を推進することや、そうした地域や町を魅力的な観光地として娯楽産業や観光業に売り込むことも目指している。
アンカーポイント
ヨーロッパ産業遺産の「道」は、各産業遺産をつなぐ仮想上のものである。その第一段階である「幹線道路」の基点となるのが、アンカーポイントと呼ばれる産業遺産である。これらは歴史的に最重要なものであり、かつ観光地としても魅力的なものである。第一段階の参加国はイギリス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランス、ドイツである。
以下の一覧の「主題」については後述の分類を参照のこと。また、(※)印のついたものは、その一部もしくは全部がユネスコの世界遺産に登録されている物件を表している。
地域の道
ヨーロッパ産業遺産の道の第二段階として整備中なのが、「ルール地方の産業文化の道」のような地域の道 (Regional Routes) である。産業史に影響を与えた地域をカバーするものとして、アンカーポイント周辺の産業遺産群でネットワークを構築するものである。
主題ごとの道
10の主題ごとの道 (Ten European Theme Routes) は、ヨーロッパ全土における産業景観の多様性や、産業史の共通のルーツを示してくれる。
- 鉱業 (Mining) : 大地の宝物
- 製鉄業 (Iron & Steel): 溶鉱炉の輝き
- 繊維 (Textiles) : 糸から織物まで
- 製造業 (Production & Manufacturing) : 世界のための製品
- エネルギー (Energy) : 我々を進めてくれるもの
- 運輸・通信 (Transport & Communication) : 産業革命の足跡
- 水 (Water) : 青く澄んだ黄金
- 住宅・建築 (Housing & Architecture)
- サービス産業・娯楽産業 (Service & Leisure Industry)
- 産業景観 (Industrial Landscapes)
外部リンク
- ERIH - European Route of Industrial Heritage


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