eEF2(eukaryotic elongation factor 2)は、ヒトではEEF2遺伝子によってコードされているタンパク質である。真核生物のeEF2ならびに古細菌のaEF2は、細菌におけるEF-Gに相当する因子である。
eEF2は、GTP結合型翻訳伸長因子ファミリーに属する。このタンパク質はタンパク質合成に必須の因子であり、リボソームのGTP依存的トランスロケーションを促進する。また、このタンパク質はeEF2キナーゼによるリン酸化によって完全に不活性化される。
ヒトを含む大部分の古細菌や真核生物にみられるaEF2/eEF2には、ヒスチジン残基の翻訳後修飾によって形成されたジフタミド残基が含まれている。この残基はジフテリア毒素(ジフテリア菌Corynebacterium diphtheriae由来)や外毒素A(緑膿菌Pseudomonas aeruginosa由来)の標的となっている。これらの毒素によるeEF2の不活性化によって宿主のタンパク質合成は阻害され、感染細胞の機能喪失に伴う症状が引き起こされることとなる。
出典
関連文献
外部リンク
- Peptide Elongation Factor 2 - MeSH・アメリカ国立医学図書館・生命科学用語シソーラス(英語)




